オペラオー流徒然草

競馬のことや最近気になっているゲーム・ラノベ・マンガ・アニメについて徒然なるままに。

【競馬】電子漂民は2019年の競馬を展望するか

あけましておめでとうございます!

ロクに更新もしておりませんが、たまには更新しますのでどうか本年もよろしくお願いいたします。

 

さて、昨年は日本競馬・海外競馬ともに記録づくめの一年になりましたね。

 

日本競馬では三歳牝馬アーモンドアイ牝馬三冠を達成した後、ジャパンカップで芝2400mの世界レコードを記録。レーシングポスト紙が「世界で最も魅力的な牝馬3頭」として、英国のエネイブル、豪州のウィンクスと並べて当馬を紹介しました。

 

欧州競馬では今挙げたエネイブル史上初めて異なる競馬場での凱旋門賞連覇を達成。米国ではジャスティファイ史上初3歳デビューでのケンタッキーダービー制覇及び三冠を達成。

 

まさにセンセーショナル。長い長い歴史を持つ競馬というスポーツが、今もなお進化を続けているという、その証を立てるかのごとき一年となりました。

その勢いは今年も持続し続けるのか、それとも一転してストップがかかるのか。検討していきたいと思います。

 

 

1、日本競馬展望

1-1クラシック戦線

 

一番気になるのはやはり日本のクラシック戦線。POGが流行っている昨今では、他路線よりも大きな注目を集めています。

まずは昨年の2歳重賞結果を見てみましょう。

 

函館2歳S アスターペガサス

新潟2歳S ケイデンスコール

札幌2歳S ニシノデイジー

小倉2歳S ファンタジスト

サウジアラビアRC グランアレグリア 

アルテミスS シェーングランツ

京王杯2歳S ファンタジスト

ファンタジーS ダノンファンタジー

デイリー杯2歳S アドマイヤマーズ

東スポ杯2歳S ニシノデイジー

京都2歳S クラージュゲリエ

阪神JF ダノンファンタジー

朝日杯FS アドマイヤマーズ

ホープフルS サートゥルナーリア

 

重賞2勝馬が3頭。例年に比べるとタレントがそろった印象です。しかもそのうち2頭はG1馬ということで、実力馬が早くから登場し、順調に勝ち上がっているのがこの世代の特徴でしょうか。

一昨年の2歳馬(今年の4歳馬)はダノンプレミアムが重賞2勝、ラッキーライラックが重賞2勝でトップ。この2頭もG1馬で、3歳でも能力を示しましたから、今年も2歳時の活躍馬が春のクラシックの主役になるとみていいのではないでしょうか。

 

昨年の2歳G1馬はパフォーマンスも素晴らしいものでした。

朝日杯を制したアドマイヤマーズデビューから無敗の4連勝でG1制覇。朝日杯では牝馬ながら圧倒的1番人気に支持されたグランアレグリアを直線で突き放す規格外のパフォーマンスを見せました。そのグランアレグリアは厳しい前傾ペースの中を道中前々の位置取りで運んでおり、最後は足が上がってしまっても仕方ないと言える状況だったと思います。2400mのオークスを見据えるならそれでも伸びてほしいところではあるのですが、まだ2歳の牝馬には酷なレースだったと言えるでしょう。むしろよく3着に粘ったと褒めてよいレース結果でした。

アドマイヤマーズグランアレグリアよりも後ろ、3番手で脚を溜めて、直線で前が開くと長い末脚を使って差を広げました。中山から阪神へ開催が移り、坂が緩く、かつ走りやすいコース形状になった朝日杯は、後方待機が圧倒的に有利なレースに変化しています。前で競馬をするのは基本的に不利なのですが、昨年ダノンプレミアムが4番手の位置から直線半ばで先頭に立って押し切ったように、力のある馬が先団で脚を溜めると後ろの馬では届かないケースが発生します。今回はイッツクールが単騎で先頭に立って逃げていましたが、前述の後方有利の事情からイッツクールを捉えにかかると自滅してしまうため、誰も競りかけて行かず、結果的に道中スローペースに落ち着いて先行有利になってしまいました。上位5頭が道中6番手以内(離して逃げたイッツクールだけ掲示板外)という結果を見ても明らかな前残りであることがうかがえます。

逆に言えば、この前残りペースで最後2馬身ぶっちぎったアドマイヤマーズはほかの出走馬と現時点では格が違うということです。道中2番手で実質馬群を引っ張っていたグランアレグリアはともかく、最内枠で最もロスなく競馬していたクリノガウディ―よりも速い上がり(33.9秒 メンバー中2位)を使っているのですから大したものです。

 2着のクリノガウディ―はうまく先団に取り付いて直線でも良く脚を伸ばしました。フロック視する方もいるかもしれませんが、道中4番手の位置から上がり34.0秒の脚を使うのは相当な実力馬でなければ無理です。今年G1を勝った藤岡佑介ジョッキーも非常に上手く乗ったと思います。しかし最後は明らかにいっぱいいっぱいで、グランアレグリアを半馬身かわすのがやっとという感じでしたし、1着馬とは実力に大きく開きがあるという印象を受けました。グランアレグリア共々、マイル以上の距離は厳しいのかもしれません。こちらは気性がそんなに悪くなさそうなので、成長次第では中距離も行けそうではありますが。

上位には入りませんでしたが、朝日杯出走馬で注目したいのが6着に終わったエメラルファイトです。大外枠という時点で非常に不利だったのですが、追い込み得意だったこの馬にはまさに地獄のペースだったことでしょう。しかしこの馬は他の追い込み馬とは一味違いました。鞍上の名手ビュイック騎手に導かれ、直線で進路が開くと末脚が大爆発。地獄の前残りペースの中、3ハロン33.5秒というぶっちぎりの上りで6着に突っ込んだのです。上り2位のアドマイヤマーズ・ファンタジスト33.9秒ですから、まさに一線を画す上がりだったと言えます。クラシック戦線では要注目です。