初投稿です。
Yaju先輩(以降Y)「ん……学生です(挨拶)」
MURA大先輩(以降ミュラー)「お、そうだな」
KIMURA(以降キムラ)「僕だけ仮名でもなんでもないんですがそれは……」
Y「後輩だから仕方ないね♂」
ミュラー「というかついにファンキル以外にも駆り出されるようになったのか……」
キムラ「我々は概念みたいなものですから……」
Y「で、今日の議題は何なんすか?早く終わらせてビール飲みましょうよ!」
ミュラー「そうだよ(便乗)」
キムラ「そうですね。今回はどうやら夏競馬に関する話をしてくれ、ということらしいです。」
Y「ギャンブルをやる奴はゴミ!ハイ終了! 先輩ビールビール!」
ミュラー「おう(アタマ)冷えてるか~? 」
キムラ「先輩、さすがにそれは……。今回は競馬ファンの皆さんに向けた記事ですからそういう批判はご法度ですよ」
ミュラー「そもそも競馬ファン以外がこんな記事見るわけないゾ。読者全方位に喧嘩売るとか……冷えてるか~?(再確認)」
Y「ンアアッ!!」
キムラ「取り合えす話をもどしましょうか。お二人とも、真夏と真冬、どちらの方が競馬に適していると思いますか?」
Y「ビールビール!(が美味い夏)」
ミュラー「んーマラソンは冬にやることが多いし冬じゃないかゾ?」
キムラ「さすがはミウラさん、正解です! 先輩はちょっと眠ってろ(豹変)」
Y「クゥーン……」
ミュラー「……つまり夏は競馬が盛んじゃないってことに聞こえるんだがゾ?」
キムラ「おっしゃる通りです。一般的に厳しい暑さの中では競走馬がパフォーマンスを発揮できないため競馬に向かない季節だと言われています。」
Y「おいキムラァ!じゃあこの記事何の意味があるんだよ!」
ミュラー「落ち着くんだゾ。そもそもこの時期こんなに暑いのは世界中同じなわけではないゾ」
Y「? んにゃぴ、よくわかんなかったです」
キムラ「(IQ30くらいかな)つまりですね。夏は海外競馬の季節ということなんですよ。」
ミュラー「逆に寒くなる11月~3月くらいまでの間は欧米で主要競走が少ないから、日本競馬に注目が集まるんだゾ」
Y「はぇ^~」
キムラ「ですがさすがに特集するのおそすぎませんかね……。ロイヤルアスコットミーティングもキングジョージもグロリアスグッドウッドも終わっちゃいましたよ」
ミュラー「そうだよ(呆れ)まぁでもまだアメリカのアーリントンミリオンや『真夏のダービー』トラヴァーズステークス、ドイツのバーデン大賞、アイルランド最大の競走アイリッシュチャンピオンステークスなどなど……」
Y「つまり見どころたくさんありますねぇ!」
キムラ「そうですね。明るく前向きに捉えましょうか。 ではとりあえずここまでの夏競馬を振り返ってみましょう」
Y&ミュラー「「オッスお願いしま~す」」
キムラ「まずは近代競馬発祥の地イギリスからですね……」
AKYS「よしでは今からお前らに。英国競馬情報を教える。よぉく見とけよ」
ミュラー「お願いするゾ」
AKYS「うむ。夏シーズンが始まる6月以降のG1を見ていくぞ。まず6月1日エプソムで行われた古馬芝2400mのコロネーションカップはブックメーカーが軒並み単勝1倍台をつけた昨年度ワールドサラブレットチャンピオン・Cracksman(クラックスマン)が勝利した」
Y「やりますねぇ!もうそいつが最強でいいんじゃない?」
AKYS「だが2着Salouen(サルーエン)には最後の最後まで粘られて結局アタマ差決着。正直苦しいな」
ミュラー「昨年の英チャンピオンSは圧巻の勝ち方だったし、2着のポエッツワードもその後活躍してるからてっきり今年の大本命かと思ってたゾ」
AKYS「さすがにこの一線で見限るのは早い。というか厳しいレースで競り勝ったことは逆に評価してもいいくらいだが……まぁ次に期待だな」
キムラ「ちなみにこのレースではドバイシーマクラシック覇者のHawkbill(ホークビル)が5着に完敗しています。レーティングは下がることがありませんが、今後上がるのも厳しそうですね」
AKYS「同日に行われた英オークスはどこかで聞いたことがあるForever Togather(フォーエヴァートゥギャザー)が2着Wildillusion(ワイルドイリュージョン)に4馬身半差をつけて完勝した。なんとこのオークスが初勝利だ」
Y「は??????」
キムラ「未勝利でもG1に出れるんですか?」
AKYS「出れる。海外では珍しくないことだ。日本ではJRAの規定上未勝利馬は重賞に出られないからな。そのせいで異様に感じるだろうが、海外では賞金ではなくレーティングで出走可能かどうか決まる事が多い。よぉく覚えておけ」
キムラ「出走頭数20頭超えでも平気でレースしますし、そもそも重賞の出走馬は8頭以下が普通ですからね。未勝利でもはじかれることはあまりありませんよ」
Y「でもそんなんでホントに大丈夫なんすか?レースレベルとか」
ミュラー「こうして未勝利でも圧勝する馬がいるんだから何も間違ってないゾ。だから日本もさっさとこの制度咥え入れろ~」
AKYS「そしてオークスの翌日がエプソムダービーだ。ウィリアムヒル(ブックメーカー)になんと単勝1.8倍という高評価を与えられた日本産馬Saxon Warrior(サクソンウォリアー)がまさかの4着に敗戦。勝ったのは2000ギニーの前哨戦クレイヴァンS勝ち馬マサーだった」
キムラ「このレースでサクソンは初敗北。しかも完敗という内容で、戦績にケチが付いてしまいましたね」
AKYS「どう見ても実力負けだから仕方ないといえば仕方ないと思うんだがな。まぁ2000m近辺ならまだ爆発できる可能性もあるが」
キムラ「今後に期待ですね」
AKYS「エプソム開催が終わるといよいよロイヤルアスコットミーティングだ。初戦のクイーンアンSは2000年台に入るまでG2だったのが今や世界中からマイラーが集うイギリス最大のマイル戦に……」
Y「はぇ~」
AKYS「そんな大レースを制したのは15頭中11番人気の牡馬Accidental Agent(アクシデンタルエージェント)。 イギリスの女性調教師が手がける牝馬で、その調教師イヴ・ジョンソン・ホートン師は見事G1初勝利をロイヤルアスコット開催で達成してみせた。」
Y「それってすごいんすか?」
ミュラー「ロイヤルアスコット開催では世界中から競走馬がやってくるんだからどう考えてもすごいゾ。お前は何を言ってるんだゾ……」
Y「ンアアッ!」
AKYS「続くG1直線1000mのキングズスタンドステークスは連覇を狙うLady Aurelia(レディオーレリア)と昨年1000mのG1アベイユドロンシャン賞を勝っている好調ダークエンジェル産駒Battaash(バターシュ)の一騎打ちムードだったが、3番人気だった4歳馬Blue Point(ブルーポイント)が鮮やかに抜け出して悲願のG1初制覇を成し遂げた」
キムラ「短距離は昨年度が粒ぞろいという評価でしたが結局昨年の活躍馬2頭はダメでしたか」
AKYS「バターシュは2着に粘っているからまだまだ実力は健在だろうな。とは言えやはり千直が本領という感じが拭えない」
キムラ「なら次はナンソープステークスかアベイユドロンシャン賞ですかね」
AKYS「アベイユドロンシャン賞は絶対出るだろう。ナンソープは夏の調整次第じゃないか」
ミュラー「そうだよ(便乗)」
AKYS「3歳牡馬限定のマイルG1セントジェームズパレスSは重賞初挑戦だったフランケル産駒Without Parole(ウィズアウトパロール)が愛2000ギニー3着馬Gustav Klimt(グスタフクリムト)を半馬身競り落として重賞及びG1初制覇した。」
Y「フランケルやりますねぇ!やっぱり最強種牡馬じゃないすかぁ!」
AKYS「だがこの馬は次のサセックスステークスであっさり負けてしまった。ソウルスターリングやクラックスマンを見てても思ったが、フランケル産駒はもしかしたら活躍時期が長く続かないタイプなのかもしれないな」
Y「? クラックスマンはずっと勝ってるじゃないすか?」
AKYS「……。ロイヤルアスコットの第2日目。メインレースのプリンスオブウェールズステークスは圧倒的1番人気のクラックスマンがどのようなパフォーマンスを見せるかに注目が集まっていたが、勝ったのはこれまで2着が続いていた2番人気Poet’s Word(ポエッツワード)だった」
Y「ファッ!? やべぇよやべぇよ……クラックスマン負けちゃったよ……」
キムラ「まぁ競馬は時の運と言いますし、たまには負けることもありますよ」
ミュラー「でも本当にそういうタマタマで負けたのかゾ……?」
AKYS「実力負けだと思うぞ」
キムラ「そうなんですか? どんなに強い馬でも負けるときは負けると思うんですけど……」
AKYS「クラックスマンが弱いと言ってるんじゃない。ポエッツワードが強いんだ。なんせ次走であのキングジョージを勝ってしまうんだからな」
Y「イキスギィ!!」
ミュラー「なるほど。重賞三連勝でキングジョージ制覇はたしかに強いゾ」
AKYS「しかもキングジョージで2着だったCrystal Ocean(クリスタルオーシャン)という馬がまた強かった。G1未勝利ながら重賞3連勝中で、去年の出世レース英セントレジャー2着という実績が光る。今後注目大の馬だ」
ミュラー「今回で新たにキングジョージ2着ってのも加わったゾ。なんだかすごいゾ」
Y「でもG1未勝利っすよ?」
A・M「「・・・」」
AKYS「お次は名物4000mG1のゴールドカップだ」
Y「4000mとか一体どこに需要があるんですかね……?もうパパパッと廃止にしてさ、牝馬限定スプリントG1新設でいいんじゃない?」
ミュラー「はぁー(クソデカため息)」
AKYS「……まぁ、言いたいことは分かる。日本では長距離重賞が完全に中距離と別路線と化しているうえに、長距離重賞自体があんまり好かれていないからな」
Y「え?世界中みんなそうなんじゃないっすか? 俺知ってますねぇ!オーストラリアでは短距離G1が50個くらいあるんすよ!」
キムラ「50個は言いすぎですけどたしかにマイル以下のG1はめちゃくちゃ多いですね……。ただ先輩、オーストラリで一番人気のレースは長距離のメルボルンカップですからね?」
AKYS「まぁ日本が中距離が人気だったり豪州が短距離偏重だったりするように、英国では長距離重賞が人気なんだ。長距離が人気すぎて昨年なんと3200mのG1が一つ増えたほどだ」
Y「ファッ!?」
キムラ「僕も長距離重賞好きですけど、それはさすがに英国面ですね……」
ミュラー「まぁWHステイヤーズミリオンなんていう長距離シリーズ作っちゃうくらいだからなぁ……」
Y「? 先輩なんすかそれ?」
ミュラー「去年から始まった長距離重賞を対象にしたキャンペーンだゾ。日本でいうとサマー2000やサマースプリントみたいな感じで、対象のレースをすべて勝つとボーナス賞金が貰えるんだゾ」
AKYS「そもそもイギリスはセントレジャーやゴールドカップを作ってずっと大切にしている国だ。国内の重賞もマイル以下より2400m以上のレースのほうが多いし、長距離好きは国民色なんだろうな」
Y「はぇ^~」
AKYS「そんな中でも今年の長距離路線はスターホースが多い!だからゴールドカップの注目度も例年以上だった」
キムラ「たしか昨年はオーダーオブセントジョージが勝ってましたよね。あの馬も長距離のスーパースターといって良い活躍だったと思うのですが」
AKYS「もちろんセントジョージも強い。だが今の長距離路線には同じくらい強いスターがまだ何頭も居る」
ミュラー「そんなに多いのかゾ?」
AKYS「うむ。まずはフランスの長距離王Vazirabad(ヴァジラバッド)。フランスの4000mG1・カドラン賞を制覇したほか、3100mのロワイヤルオーク賞を連覇した実績がある。なんと言ってもこの馬の強みは抜群の安定感だ」
キムラ「安定感ですか。大崩れしないタイプなんですね」
AKYS「そのとおりだ。23戦15勝、2着6回という数字がその安定感を物語っている」
ミュラー「23戦して21回連対とかとんでもないゾ……」
キムラ「しかも一般に成績が安定しないと言われる長距離戦でこの実績……ちょっと異常ですよこれ!」
AKYS「まぁ当然カラクリがある」
Y「? ドーピングとかっすか?」
AKYS「そんなわけないだろ……。 ヴァジラバッドは基本的にホームであるフランスと冬場のドバイでしか走らない。遠征を全くしない馬なんだ」
キムラ「なるほど……欧州では国外のレースに出るのが一般化していますが、仏国から英愛のレースに出るとなると海を越える輸送をしなければなりませんからね」
ミュラー「大陸側のドイツやイタリアには長距離のG1がない……なるほどそういうことかゾ」
AKYS「基本的に欧州の長距離馬は英仏間で移動を繰り返しながらレースを行う。しかしヴァジラバッドはフランスから出ないから、結果的に英愛の裏開催の重賞に出ることも多い」
Y「だから勝ちやすいんすねぇ!」
AKYS「……まぁ普通にメチャクチャ強いだけという可能性もあるがな」
ミュラー「ドバイでの戦績はどんな感じゾ?」
AKYS「5戦3勝2着2回。うち負けた2回はドバイミーティング前哨戦のナドアルシバT(GⅢ)で、本番のドバイゴールドカップ(GⅡ)は3連覇している」
ミュラー「バケモノじゃないか……」
AKYS「だがコイツと同等かそれ以上と言われる馬が何頭も居る。……というか現れた」
Y「やべぇよやべぇよ……ウイニングポ◯トの世界だよ……」
AKYS「まずは昨年G1に昇格したグッドウッドカップでゴールドカップ覇者ビッグオレンジを降したイギリスの身長距離王Stradivarius(ストラディヴァリウス)だ。この馬は3歳限定2800mのGⅡ・クイーンズヴァーズを制してグッドウッドカップに出走し、G1初挑戦で古馬の総大将を倒す大金星を上げた」
Y「じゃあもうヨーロッパ長距離王はコイツで決まりッ!ビールビール!」
ミュラー「………」
キムラ「先輩は放っときましょう……。それで、ストラディヴァリウスは本当にヴァジラバッド並みなんですか?さっきのヴァジラバッドの説明を聞くととても敵いそうにないんですが」
AKYS「ああ、実際に勝った。今回のゴールドカップでな」
キムラ「え……」
Y「あっさりバラしますねぇ!」
ミュラー「そういえば、ゴールドカップには何が出走していたんだゾ?話を聞く限りヴァジラバッドは出ないって……ん?」
AKYS「そうだな……出走馬の紹介をしておこう。
まず2年前の金杯覇者で昨年度2着。長距離重賞8勝を誇るアイルランドの英雄・オーダーオブセントジョージ。
昨年グッドウッドカップで古馬を粉砕。英セントレジャーではカプリに、英チャンピオンロングディスタンスではオーダーオブセントジョージに敗れるも、今年初戦のヨークシャーカップを圧勝しWHステイヤーズミリオンの挑戦権を得たストラディヴァリウス。
2016年9月のグラディアトゥール賞から12戦連続連対中。今年はドバイGCをレコードで制し、直前の仏GⅡヴィスコンテスヴィジェ賞を勝って連勝中でもある初遠征馬ヴァジラバッド
そして、昨年アイリッシュセントレジャーでオーダーオブセントジョージの2着になると続くブリティッシュチャンピオンズロングディスタンスカップでもセントジョージの2着になりストラディヴァリウスに先着してみせた新鋭Torcedor(トーセドール)。今年は5月のサガロSを勝ってWHステイヤーズミリオンの挑戦権を手に入れての出走となっている。
この4頭がゴールドカップに出走する人気馬だった。」
キムラ「なんというか……とんでもないメンバーですね。長距離路線に専念している馬だけでこれほどのスターホース揃いになるなんて……これは確かに凄いです」
Y「で、何が勝ったんすか?」
キムラ・ミュラー「「………」」
AKYS「……勝ったのは地元イギリスの4歳馬ストラディヴァリウス。オーダーオブセントジョージが直線でバテるほど厳しいペースの中、最後一緒に伸びてきたトーセドー・ヴァジラバッドとの競り合いを4分の3馬身抜け出して制してみせた。2,3着も強かったが、正直ストラディヴァリウスはワンランク上の強さだ」
Y「はぇ^~」
キムラ「あ、先輩、AKYSさん。とりあえず長すぎてしまうので今日はここまででお願いします。続きはまた次回ということで」
ミュラー「次もまた見てくれよな~頼むよ~」
HITIおじさん「じゃあ今回は終わり!閉廷!以上解散!」