オペラオー流徒然草

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電子漂民は”ワールドPOG 2018”に参加するか?

みなさんこんにちは。

 

本日は先日グリーンチャンネルで告知された新企画「ワールドPOG」のオススメ馬を特集していきたいと思います。

 

 

1,ワールドPOGって?

 

ああ! ワールドPOGとは、先日競馬専門チャンネル・「グリーンチャンネル」で企画された全世界の競走馬が対象のPOGのことです。近年情報が出揃いすぎて所有馬の選挙運ゲーが本番になりかけている日本のPOGですが、それでは満足できない!という方もいらっしゃるのではないでしょうか?ワールドPOGであれば、情報はどんなに探しても尽きることはありません。

 

グリーンチャンネル未視聴の方はまだご存じないと思いますので、ここでルールを確認しておきましょう。

まず、2018年4月時点で現役の3歳以上の馬が指名できます。ここが普通のPOGと違う点ですね。

参加者は自分が指名した10頭の最終的な国際レーティングの合計点で勝敗を競います。

最終的に総レーティングが高い人が優勝というわけです。

4月2日から4月末まで登録を受け付けているようですので、その間にじっくり海外競馬の情勢を確認しておきましょう。

 

 

 

 

 

 

 

2、「ワールドPOG」攻略のポイントは?

 

 先程も書きましたが、「ワールドPOG」は最終的な国際レーティングの合計を競うものです。ですから、まずは国際レーティングの仕組みをよく理解していなければなりません。

 国際レーティングとは、IFHA(国際競馬統括機関連盟)がさだめる競走馬の格付けのことです。レートが高いほどその馬の格が高いことを示します。国際レーティングは年末にいっぺんに決まるわけではなく、月ごとにIFHAが認めた国際重賞競走のレーティングという形で発表されます。毎月ランキングが更新されると思っていただければよいです。

 国際レーティングは、その馬が、出走したレースで見せたパフォーマンスによって変動します。つまり継続的に僅差で勝ち続けるよりも、たった一戦大きなパフォーマンスを見せただけの方が場合によってはポイントを稼ぐ場合があるのです。前年レート130を獲得し世界第3位に評価されたクラックスマンがまさにそのパターンです。

 またもう一つの特徴として、一度与えられたレーティングはよほどのことがない限り下がらないというのも考慮すべき点です。これに関しては、2014年にワールドチャンピオンに輝いたジャスタウェイがいい例です。ジャスタウェイは3月末のドバイデューティーフリーで圧勝し国際レーティング130という高評価を得ましたが、その後は安田記念をハナ差1着、凱旋門賞8着、ジャパンカップ2着、有馬記念4着とあまり奮いませんでした。しかしドバイデューティーフリーのパフォーマンスに対して与えられた130というレートは変わらず、そのまま世界一位になったのです。レーティングはあくまでレースにおけるパフォーマンスであるということを忘れないようにしましょう。

 以上のことから、現状既に高いレートを持っている馬は外せないと考えていいと思います。既にドバイミーティングやオーストラリアチャンピオンズデイが始まっていますが、これらの国際的大レースで素晴らしいパフォーマンスを見せた馬は問答無用で入れるべきです。よほど凡走を繰り返さない限りその評価が落ちることはないでしょうから。

 

 

 

3,オペラオー的オススメ馬

 

ここからは私のオススメを適当に列挙していきますので、参考にしてみてください。

 

 まずドバイミーティングの目玉・ドバイワールドカップをトラックレコードで圧勝したサンダースノー(4牡)。この馬は外せません。

 今年のドバイWCは割と小粒なメンバーだったのですが、それでも前年のトラヴァーズステークスを圧勝していたウェストコースト(4牡)という人気馬が調子を維持したまま出走してきていました。他にも前年のBCディスタフを勝ち最優秀古馬牝馬に選ばれたフォーエバーアンブライドルド(6牝)、2年前のUAEダービー勝ち馬で今年のサンタアニタハンディキャップを2着から参戦のムブタヒージ(6牡)、前哨戦アルマクトゥームチャレンジラウンド3を圧勝してきたノースアメリカ(6牡)など、普通のG1レースではお目見えできない馬が集っていました。

 当日は先行馬有利と言われた前残り馬場でしたが、いつもは先行するノースアメリカが出遅れ若干落ち着いたペースに。そんな中逃げたサンダースノーが直線で更に着差を広げ、終わってみれば5と4/3馬身差の圧勝劇でした。レースレベルを疑問視する声もあるかもしれませんが、エクリプス賞の部門賞馬が2頭いましたし、それらの馬がちゃんと上位に来ていることが高いレースレベルを物語っていると思います。

サンダースノーは芝もダートも走れる馬なので今後の動向は全くわかりませんが、レートが上がりやすいBCクラシックには出てくると思います。今後も注目大の存在ですね。

 

 

同じくドバイミーティングの一つ、ドバイターフの勝ち馬ベンバトル(4牡)も非常に強かった。

 ドバイのパフォーマンスだけでは評価はあまり上がらないかもしれませんが、既に今年のトップ100入りは確実だろうと思います。他の国のG1で勝つようなことがあれば更に評価は高まるでしょう。脚質やドバイ所属でメイダン巧者ということからも香港のシャティンが得意そうな感じを受けました。チャンピオンズマイル香港カップなどに出てくると面白い存在になりそうです。

 ドバイターフは日本勢が5頭登録し世界にその強さを知らしめるかと思われていましたが、直線早め先頭に立ったベンバトルがそのまま押し切り、最後は3馬身以上の差をつけて圧勝しました。2着は昨年の勝ち馬ヴィヴロス。3着は同着で日本のリアルスティールとディアドラが入りました。ヴィヴロスはどう見ても長い直線向きですから活路は天皇賞秋か香港にしかなく、レートの上積みは難しそうなので、ドバイターフの出走馬の中からはベンバトルのみを推したいです。

 

もう一つドバイミーティングから、芝2400mのドバイシーマクラシックの勝ち馬ホークビル(5牡)を取りあげたいと思います。

 もともと中距離の2000mを主戦場にしていた馬ですが、エクリプスS1着以来全く勝てず、プリンセスウェールズS1着から本格的に路線変更して2400mに出始めると大当たり。以降ドイツ、カナダのG1で2着のあと、前哨戦ドバイシティーオブゴールド1着からの参戦でした。もともと晩成なのではないか、ヨーロッパの柔らかい馬場は合わないのではないかと言われていましたが、ドバイでの連勝や北米での好走からその見立てが正しかったのだと思われます。今後は北米芝路線のアーリントンミリオンBCターフ、欧州では比較的タイムが早くなりやすいフランスのレースに参戦すると見られ、主戦場が2400mですから、当然最高レートが出やすい凱旋門賞にも参戦するはずです。

 キングジョージが鬼門ですが、大負けしないでくれれば何でも良いです。でも回避してくれませんかね……。

 

 

 

3-2,オペラオー的ワールドPOGのポイント

 

 ここまでは現時点での実績馬の紹介でしたが、この先の活躍馬も予想しなければなりません。特に今回のPOGで最も考えなければならないのが3歳馬の選出です。

 なぜなら3歳馬によるG1勝利はレートが不当に上がりやすい傾向にあるからです。

 とはいえパフォーマンスが良ければの話ですが、それがなくても他のG1レースよりは高くなりがちです。

 

  さて、そんな3歳馬を選出する際のポイントは、ズバリ今の人気です。

 基本的に3歳馬は2歳戦の人気を引き継いで3歳シーズンを迎えます。2歳戦でのパフォーマンスの良し悪しで既にクラシックでの人気がある程度決まっているのです。

 日本のクラシックは1月~3月までの冬シーズンが有るので常に人気が入れ替わりますが、寒いヨーロッパでは冬場のレースがありません。実績にかかわらず、クラシックを目指す馬の殆どは4月からレースに出始めるのです。ですから人々の印象は2歳戦のパフォーマンスしか無いということが多いです。

 しかし、若駒は急速に成長します。2歳戦で走った馬が3歳ではさっぱりというのが日本以上に顕著なのがヨーロッパ競馬です。そして人気だった馬が負けると、人々はより大きく落胆します。印象も悪くなるでしょう。ヨハネフェルメールやエアフォースブルーは早熟ガッカリの代名詞として有名ですが、それ以上に知っておいていただきたいのがベラードという牡馬です。2歳時に英国クラシックの最重要前哨戦デューハーストSを勝ち一躍有名になりましたが、3歳は未勝利。シーズン最後のQEⅡ世ステークスで2着になりましたが全くレートをもらえませんでした。しかし翌年ロッキンジSでG12勝目をあげると、つづくクイーンアンSでも2着。高い実力を示して引退しました。G1を2勝しながら、ベラードは負かした相手のライトニングスピア以下の評価しか得ることができませんでした。勝った時期が悪かったとしか言いようがありません。

 競馬は勝った馬が強い。それは言うまでもなく大前提の事実です。

 しかしロンジンワールドベストホースランキングに於いては、その限りではないのです。

 人気に比べた落差。着差。タイム。すべてを総合した印象。これがレートの正体です。

 『3歳馬なのに古馬混合G1を連勝』『牝馬なのに牡馬に混じって圧勝』こういうギャップがあれば平然とレースの格や実績は無視されます。

 なので現時点でG1は勝っていないが有力な素質馬をいかにうまく選べるかがこのPOGでカギになるのです。

 

 

 というわけで有力3歳馬をピックアップします。

 まず欧州の2歳G1勝ち馬から。

 英国デューハーストSの勝ち馬US Navy Flag (ユーエスネイビーフラッグ)アイルランド最強の伯楽エイダン・オブライエン厩舎の一番手ですが、シーズン最後のBCジュベナイルで10着と大敗しています。この馬はミドルパークSという6ハロンのG1も制しており、2000ギニーの大本命と言われています。しかし父ウォーフロントの産駒は極端な早熟・短距離の傾向があり、クラシックには若干不向きな血統と言えると思います。超大物の産駒も出ておらず、国際レーティング的には厳しいかもしれません。またオブライエン師もそれを理解しているかのように2歳で11戦をこなしているところが不安材料です。

 もう1頭オブライエン厩舎から、3戦3勝でG1レーシングポストトロフィーを制したSaxon Warrior(サクソンウォリアー)という馬もピックアップ。この馬はディープインパクト産駒で、まだ3戦しかしていないことからもクラシックに狙いを絞っていることがわかります。レーシングポストトロフィーはクビ差決着で強い勝ち方ではありませんでしたが、ディープ産駒につきまとう英愛国の芝への適性は十分に示せたと思います。また2着のロアリングライオンも無敗で前哨戦を勝って来た人気馬だったので、レースレベルは十分に高いと思います。

 さらにもう1頭オブライエン厩舎から、フランスのジャン・リュック・ラ・ガルデール賞とアイルランドのモイグレアスタッドSを制したHappily(ハピリー)も現時点では人気です。この馬はなんと言ってもガリレオ産駒というところが強みです。前走BCジュベナイルターフでは14着に敗れていますが、もともとソフトな馬場に強い馬ですから、アメリカの高速馬場での負けは度外視でいいと思います。重馬場のレースなら非常に魅力がある馬です。母のユアソースリリングは重賞を2勝した馬で、母父はストームキャットと超良血。早熟血統ですが、ガリレオパワーで3歳いっぱいは持つでしょう。若干短距離向きなので、クラシックのあとはマイルに向かうかもしれません。マイルではレートが伸びにくいですが、勝てるかどうかのほうが重要なので、その場合は素直に応援してあげましょう。

 

 牝馬を見ていきますと、チヴァリーパークS勝ち馬Clemmie(クレミ―)が実績上位です。重賞3連勝でG1を勝っているというのも良いのですが、なにより今年の英愛2000ギニー勝ち馬チャーチルの妹というのが評価ポイント。マイル以下ではとても高いポテンシャルを秘めていると思います。

 他ではフィリーズマイルを勝ったシユーニ産駒Laurens(ローレンス)も面白い存在。フィリーズマイルディープインパクト産駒の素質馬September(セプテンバー)やオブライエン厩舎の期待馬Magical(マジカル)ら好メンバーの中セプテンバーとハナ差の競り合いを制して1着になりました。セプテンバーは期待に違わぬ実力馬ですし、マジカルもマイルG1連続4着とかなりの実績馬。ハナ差とはいえこれらに先着しているのは大いに評価できると思います。父がマイラー種牡馬なためマイル路線で棲み分けもバッチリ。

 フランスのG1マルセルブサック賞を勝ったWild Illusion(ワイルドイリュージョン)は3戦2勝と使い減りしていないのが好印象。上記の馬に比べるとマルセルブサック賞の勝ちっぷりが良く、現時点パフォーマンスは1番手と言えるでしょう。ドバウィ産駒なので中距離も走れます。

 

 その他、重賞馬では、今年スプリントで大活躍したダークエンジェルの産駒Juliet Capulet(ジュリエットカプレット)をまず推したいです。昨年はG2を1勝したのみですが、3歳以降に能力開花するダークエンジェル産駒の特徴から、今年はさらなる活躍が見込めるのではないかと思います。昨年のロンジンワールドベストホースランキングで3歳牝馬ながらスプリント部門1位に評されたハリーエンジェルと同父で、どちらも2歳時G2を1勝というところまで同じなのが面白いところです。

 

 ロイヤルロッジSを勝ったRoaring Lion(ロアリングライオンは牡馬の注目馬。英国の重要な2歳重賞勝ちというだけでなく、その次走レーシングポストトロフィーでもサクソンウォリアーの2着という実績があります。早熟馬ならここで終了ですが、まだ4戦しか使っていないことから考えても、クラシックへ向けてレースプランを考えていることがわかります。

 ロイヤルロッジSでロアリングライオンに敗れたのがR・ムーアジョッキー騎乗の圧倒的1番人気Nelson(ネルソン)でした。イギリスでこの名前ですから、期待の高さが伺えます。ロアリングライオンとはクビ差の決着だっただけに、クラシックでの復讐に燃えているのではないでしょうか。引き続きムーアジョッキーが乗るのであれば怖い存在です。

 

 

 

 お次は北米路線を見てみましょう。

 現在最も注目を集めている3歳馬は、先日のUAEダービーを18馬身差で圧勝したMandelssohn(メンデルスゾーンです。この馬はなんとオブライエン厩舎(アイルランド)所属の欧州馬。芝主体の欧州馬がUAEダービーを圧勝したのです。すでにケンタッキーダービー出走を表明しており、下馬評1番人気になっています。父スキャットダディは昨年度産駒G16勝という人気種牡馬で、今勢いがある血統です。今年もケンタッキーダービー有力馬にもう1頭強い馬を送り出してきました。メンデルスゾーン自体は当初芝で活躍しており、昨年のBCジュベナイルターフで並み居る牡馬を倒し1着と強いところを見せました。今後は少なくとも米国トリプルクラウンを走り切る見込みで、それが終わったあと米国でBCを目指すのか欧州に戻るのかは未定です。この馬が勝ったメイダンと北米は共に砂ではなく泥のダートを採用しており、アメリカ馬がドバイで良績なことから分かる通りかなり似た馬場となっています。しかし北米はメイダンと違って小回りな上、ケンタッキーダービーが行われるチャーチルダウンズは雨を吸うとベチャベチャになる特殊な重馬場になります。確実に北米の硬い馬場向きな馬ですが、重馬場のダートへの対応だけが気になります。

 

 アメリカ本国の2歳G1馬からはフロントランナーSとデルマーフューチュリティを勝ったBolt d’Oro(ボルトドーロ)の名前が挙がっています。2歳G1勝ち馬は3歳時失速することが多いのですが、この馬は3歳初戦のサンフェリペSを勝ち、つづくケンタッキーダービー前哨戦のサンタアニタダービーを2着。実績は最上位と言えます。血統的にもSongbird、RachelAlexandraと超大物クラシックホースを輩出したメダグリアドーロ産駒であり、2歳で燃え尽きるタイプの血ではありません。ただ、サンタアニタダービーで敗れた相手が非常に強かったのが気がかりではあります。

 

 去年の2歳G1戦線には3強と呼ばれた馬たちがいました。上のボルトドーロと、BCジュベナイル勝ち馬Good Magic(グッドマジック)、そして無冠の駿馬Solomini(ソロミニ)の3頭です。グッドマジックは2歳最重要戦であるBCジュベナイルでボルトドーロとソロミニを破りましたが、3歳初戦のファウンテンオブユースSで3着に負けてしまいました。『BCジュベナイル勝ち馬はKYダービーに勝てない』のジンクス通りかと思われましたが、4月7日のブルーグラスS(GⅡ)でG1馬2頭を含む重賞馬3頭相手に完勝。主役候補に返り咲きました。今年GⅡに格下げされましたが、ブルーグラスSはKYダービーの主要な前哨戦であり、この勝利は実績と勢いの証左だと言えるでしょう。

 

 ソロミニは未だに重賞未勝利ですが、昨年末のロスアラミトスフューチュリティでは1着入線(3着降着)。今年に入ってからはレベルS(GⅡ)でMagnum Moon(マグナムムーン)の2着のあと、4月14日のアーカンソーダービー(G1)で再びマグナムムーンの3着からケンタッキーダービーに参戦します。重賞未勝利という点が惜しいですが、戦ってきた相手がマグナムムーン・ボルトドーロ・マッキンジー・グッドマジックとこの世代のトップホースたちばかり。その中で4着以下が1度もないという実績は評価されるべきでしょう。

 

 3歳ロードトゥケンタッキー路線からは、最重要前哨戦サンタアニタダービー(G1)勝ち馬Justify(ジャスティファイ)が大きな注目を集めています。ここまで3戦全勝。重賞勝ちはサンタアニタダービーのみですが、その勝ち方が圧巻でした。2歳GⅠ2勝のボルトドーロと直線で一騎打ちになり、3馬身突き放しての1着で一躍トップホースの仲間入りを果たしました。父はスキャットダディ。母父は北米最優秀スプリンターのゴーストザッパースキャットダディはUAEダービー圧勝のメンデルスゾーンの父でもあり、今年世界中で活躍馬が現れている期待の種牡馬です。残念ながら早逝してしまったため今年の2歳世代がラストクロップとなりますが、3歳世代がすでに粒ぞろいの傑作世代と言われており、後継種牡馬を作るためにも、現3歳牡馬の活躍は欠かせないものとなっています。今年は父スキャットダディがキーワードになりそうです。