4/24(日)17:00頃 香港のシャティン競馬場で国際GⅠレース・クイーンエリザベス2世カップが行われました。
勝ったのは2番人気に推されていた香港ダービーの勝ち馬ウェルター。2着にミリタリーアタック。3着にブレイジングスピードが入り、上位3頭を香港馬が独占しました。日本馬最先着は4着に入ったラブリーデイ。
レースは揃ったスタートから。まずは抜けだしたヘレンスーパースターとヘレンハッピースター、それからサトノクラウンが馬群を引っ張ります。ラブリーデイは4.5番手の好位につけ内でじっくりと脚をためるカタチに。ヌーヴォレコルトは馬群から離れた後方に待機していました。直線に入るとヘレンハッピースターが一気に先頭に躍り出ますが、それを内からラブリーデイが捉えて先頭に。しかしすぐに、そのさらに内から突っ込んできたウェルターがラブリーデイを並ぶまもなくかわして先頭に立つと、後は独走状態。最終的に2着に5馬身近い差を付けて圧勝しました。ラブリーデイは直線の入り口でウェルターに並びかけられたところで鞍上のモレイラ騎手がスパートを掛けてしまったために長い直線を乗り切ることが出来ず、残り100mでミリタリーアタックとブレイジングスピードにまとめてかわされてしまいました。サトノクラウンは最下位に沈み、ヌーヴォレコルトも追い込んできたものの6着に終わっています。
ウェルター(セン5)
父テイヴィストック
母バガロールライズ
母父ザビール
勝ったウェルターは南半球のニュージーランド産馬。父も母父もオセアニアの種牡馬という生粋のオセアニア血統です。オーストラリアとニュージーランドは日本並みに血統のガラパゴス化が進んでおり、90年台には血統面でヨーロッパから完全に格下にみなされていました。しかし21世紀に入ってスプリントで実績を挙げる馬が多数出現し、さらにはマカイビーディーヴァのようなクラシックディスタンスの名馬も出現。そしてとうとうソーユーシンクという名馬がヨーロッパじゅうを荒らしまわり、名実ともに競馬大国の復活を印象づけました。その他にもブラックキャビアやヘイリスト、エルヴストローム、マイトアンドパワー、エクシードアンドエクセルなど世界的な活躍馬がコンスタントに出ていて、現在の世界競馬の中でも生産のレベルはトップクラスだと思います。今回のウェルターは香港所属でしたが、他にもオーストラリアやニュージーランド産の香港馬は活躍馬が多く、ヴェンジェンスオブレイン、セイクリットキングダム、アブソリュートチャンピオンに、あのサイレントウィットネスもオーストラリア産です。去年のコックスプレートの覇者で、今年オーストラリアの中距離で大活躍しているウィンクスと併せて、このウェルターも追っていきたいですね。
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