オペラオー流徒然草

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電子漂民は皐月賞2016を予想するか?

上司「皐月賞の記事は早めに書いとけってあれほど言ったよなあ!?」

男「ひええすいましぇええん」

 

 

 

 

 

将来の僕です。

 

 

そんなわけでクラシック第一冠・”皐月賞”の予想をしてまいりましょう。

先週は絶対女王と見られていたメジャーエンブレムがまさかの敗戦を喫し、ルメールジョッキーの弱さも発覚してしまいましたが、今週もあのような惨事が繰り広げられてしまうのでしょうか?

 

 

皐月賞”は1938年に第一回が行われた「横浜農林省賞典四・五歳呼馬」がその原型とされています。初代三冠馬であるセントライトが制したのはこのレースであり、その後太平洋戦争の激化によって横浜競馬場から中山競馬場にコースが変更になったため、横浜競馬場のコースで誕生した三冠馬セントライトだけとなっています。横浜競馬場は現在の根岸森林公園のあたりに存在した競馬場で、天皇賞の前身であるエンペラーズカップ(帝室御賞典)も横浜競馬場の頃から開催されていました。太平洋戦争末期に土地と施設を国に取り上げられ、中央競馬会は代替競走を春は府中、秋は中山で開催することに決定。これが現在の中央メイン競馬場の前身となりました。

なお、土地と施設の譲渡に際し、中央競馬会は国に現在の相模大野駅南側の巨大な土地を代替用地として斡旋するように頼んでいました。一周2400mのコースに70棟の厩舎を備えた広大な相模競馬場を作る予定でしたが、戦争によって資金が苦しくなった軍部は結局この件に回答することはなく、敗戦を迎えてしまいました。

戦後中央競馬会は根岸競馬場(横浜競馬場)の返還を求めましたが、すでにアメリカが接収してしまっていたため交渉は難航し、結局返還されたのは高度経済成長も進んだ1973年になってからでした。しかしこの頃には競馬場の周囲に住宅地が広がり、場内だった場所もゴルフ場になっているなど、様々な意味で競馬を開ける状態ではありませんでした。よって公園として整備されることになり、1977年に『根岸森林公園』として横浜市所有の施設になり、その一部に中央競馬会が『根岸競馬記念公苑馬の博物館』として施設を開設。根岸森林公園内に馬の博物館があるのはこういった経緯によるものであり、あの場所で当時日本最高の競馬の祭典が行われていたことは心に留めておきましょう。また府中で毎年1月末に行われる『根岸ステークス』もこの『横浜競馬場』及び『馬の博物館』が由来です。

 

 

では歴史のお勉強が終わったところでいつもの各馬紹介にいきましょう!

今年は『3強』の対決と目されていますが、はたして3頭のうちのどの馬が勝つのか?もしくは伏兵が現れるのか?その辺りに注目する方が多いと思います

 

が、当ブログでは筆者の個人的興味によって馬の解説の長さが決まりますのでその辺りはご留意ください……。

桜花賞でもその数の多さに圧倒されたディープインパクト産駒が今回も6頭、実に出走馬の3分の1がディープ産駒ということで、あらためて怪物の血統の凄さに圧倒されますね。その他だと相変わらずキングカメハメハ産駒が多いのと、桜花賞馬ジュエラーの父でもあるヴィクトワールピサの産駒も2頭出走します。

それでは紹介文へ。

 

 

 

 

 

 

1枠1番に入ったのは新G3京都2歳Sの勝ち馬ドレッドノータス。

2歳戦では勝ち上がり率の高さで馬産地を喜ばせたハービンジャー産駒です。新馬戦で若葉S2着のナムラシングンを破り初勝利。続く京都2歳Sでは先行して抜け出す競馬で2勝目をあげました。しかし年が明けて初出走となった前走スプリングSでは7着と惨敗。それまで乗っていた武豊ジョッキーも今回は乗り替わりと、最近は悪い面が目立っていますね。父はアスコット2400mで不滅の大記録を残した英雄ですが、中山の2000mにあっているとは正直思えませんこの馬自身気性が勝つタイプで折り合いも不安ですし、今回は切っていいと思います。

 

2枠に入ったのは先週金星を挙げたヴィクトワールピサ産駒ジョルジュサンク

重賞勝ちはありませんが、前走すみれSの内容は非常に良かったです。相手はサンデーレーシングが満を持して送り込んできた素質馬ブラックスピネル。わざわざ武豊騎手に乗り代わって参戦して来るなど、明らかに勝ちに来ていた同馬を先行して突き放してあっさり負かしてしまいました。前走乗っていたのが3歳戦に強い川田将雅ジョッキーだったのも大きかったのだろうとは思いますが、今回はグランプリジョッキー吉田隼人騎乗ということで逆に穴としての魅力は高まっている気はします。しかしながら今回は相手が悪すぎですね……。この馬の勝ちパターンとしては、ドレッドノータスとともに最内2頭でレースを引っ張りペースをうまく抑えて直線に持ち込みそのまま他を抑えこんで粘り勝ちというところだと思いますが、どれだけペースを抑えてもマカヒキリオンサトノは来ます。瞬発力ではそれこそディープインパクトと比較するレベルの化け物たちです。今回は運がなかったということで切ってしまったほうが無難でしょう。

 

3番は内枠を引いてしまって若干残念なマカヒキ

3強の1頭でここまで3戦3勝。父ディープインパクトに最もよく似た産駒として注目を浴びています。その特徴は末脚。若駒Sで4番手という好位置から32.6の豪脚を繰り出し圧勝。前走弥生賞中団で脚を溜め、短い直線でまとめて差しきってしまいました。これまでデムーロルメールと乗り代わってきた中、今回は川田ジョッキーが騎乗ルメールジョッキーの最近の不調を考えると良い判断だった思います。3強と言ってはいますが、前走を見る限りリオンディーズよりマカヒキのほうが強いのは明白で、残るサトノダイヤモンドとの力関係がどうかというところ。マカヒキは中山の坂を全く無いがごとく駆け上がることが出来ましたが、サトノは前走が京都というのが吉と出るか凶と出るか……。血統的には解説はあまり必要ないかと思います。父ディープは言わずもがな。母父のフレンチデピュティクロフネの父として有名で、他の産駒にメイショウベルーガエイシンデピュティサンアディユなどがいます。フレンチデピュティの特に注目すべき点はブルードアサイアーとしての成績です。ブルードメア初年度のスズカコーズウェイから2012年を除いて今年まで重賞勝ち馬を毎年輩出。去年はブルードメアサイアーリーディングで2位につけました。すでに3歳馬にもレインボーラインというブルードメアクロップの重賞馬がいるなど、今最も勢いのある母系血統だと言えるでしょう。調教も抜群の動きで高時計をマークし、体勢は万全です。

 

 

4番は3強に迫ると巷で話題のアドマイヤダイオウ

近藤利一氏の所有馬ですね。ここまで4戦3勝。負けたのは新馬戦でリオンディーズの3着になったときのみという堅実な成績の持ち主です。重賞勝ちこそありませんが、3戦目の梅花賞ではミッキーロケットを突き放して破っており、能力は非凡です。前走若葉Sでは先行して抜け出し、直線で猛烈な勢いで上がってきたナムラシングン捉えられるも差し返す恐ろしいレースを見せました。ただ、非凡ではあるのですが、上位3頭に食い込めるかというと疑問が残ります。もちろんレースはナマモノですから、3強が1~3着すべてを埋める可能性はそれほど高くないと思いますが、その時に穴を開ける馬がこの馬だとは少し考えにくいです。理由は大きく二つ。まず今回のレースは内枠に先行馬が集中しています。アドマイヤダイオウが優れた勝負根性を持っていたとしても、流石に先を争うペースの中で残るのは不可能でしょう。なにせ瞬発力自慢のオンパレードですからね。そしてもう一つの理由。ダイオウが抑えて直線勝負に持ち込んだとしたら、勝機はあるでしょうか。おそらくですが、瞬発力勝負で他の有力馬に勝つのは現状では無理だと思われます。陣営もそれは承知のはずでしょう。つまりこの馬は控える競馬は十中八九しないということです。ハイペースになっても控える選択肢が取れないのは事故のもとですから、複勝圏内に入る確率は低いと思います。

 

 

5番は絶好枠を引いた金子オーナーの有力馬・マウントロブソン

マカヒキ・サトノ・リオン3強に割り込める馬その1です。ここまでに5戦していますが、全てのレースに見どころがあったと思います。初戦・2戦目は負けはしましたが超スローペースや相手が強かったなど敗因が明白。3戦目から3連勝していますが、特にあすなろ賞のレースぶりが圧巻。道中最後方の位置取りから3コーナー手前で大きくまくってそのまま突き抜けて圧勝しました。小倉とはいえこのようなレースができるのは能力の高さゆえ。前走のスプリングSでは重賞初挑戦ながら、今度は競馬の上手いところを見せて勝利。中山1800で1枠1番という不利な枠を引きながらも先行して抜けだしたマイネルハニーをキッチリ差しきった脚は賞賛に値します。父ディープインパクトにたまに見られる賢いタイプの馬で、中距離のレースへの対応力が非常に高いと思います。母父のミスターグリーリーはアメリカで人気のスプリントサイアーですが、産駒は芝の短距離~マイルで実績をあげていて、ブルードメアとしてもおそらく芝で能力が発揮されるタイプだと思います。今回の個人的なイチオシで、複勝に来る確率はかなり高いと思います。

 

 

6番はミライヘノツバサ

例年なら切る馬なのですが、今年は本当に各馬のレベルが高いです。前前走で未勝利を脱出し、前走500万特別を勝利。連勝の勢いに乗って出走してきた、よくいるクラシック挑戦馬のパターンですね。ただこの馬のこれまでのレース選択は明らかに皐月賞を意識しています。新馬は府中2000m。2歳の秋に2000mのレースを使うのは最近のクラシックへ向かう馬の特徴です。それ以降はなんと一貫して中山の2000m以上のレースに4度も出走しているのです。おかげで出走馬中ぶっちぎりのコース経験を持っています。父は2歳王者になったもののクラシックでは勝つことが出来ず、古馬になって復活し2つのグランプリを制したドリームジャーニー。母父は米国競馬史に語られる2冠馬シルバーチャーム。そして母の母は阪神3歳牝馬sを制したタムロチェリーという地味に良血馬。ドリームジャーニーは中山が得意でしたから、この馬にもその能力が受け継がれている可能性は十分にあります。個人的には種牡馬成績が振るわないドリームジャーニーになんとか勝利をプレゼントして欲しいです。

 

 

7番は年明け頃に注目されていたウムブルフ

青鹿毛の馬体が美しいディープインパクト産駒です。母父はドイツの大種牡馬モンズンモンズンはドイツで2400m以上のGⅠを3勝した名馬で、産駒にはイスパーン賞やプリンスオブウェールズS勝ちのマンデュロドイチェスダービー馬で世界的に活躍したシロッコ仏オークスヴェルメイユ賞を制したスタセリタなど数々の名馬が並んでいます。残念ながらモンズン自身は2012年に亡くなってしまいましたが。ブルードメアとして日本でその血を継ぐものが走るのは素晴らしいことです。(日本に輸入されたモンズン直仔にはオークス2着のピュアブリーゼがいます。)ドイツの競走馬は2010年代に入ってから非常に好調で、凱旋門賞キングジョージを制したデインドリームキングジョージを制して日本で種牡馬入りしたノヴェリストなど、活躍馬が出やすい傾向になってきています。(ちなみにノヴェリストモンズン産駒です。)ドイツ競馬が成功した大きな要因はスピード競馬への対応力にあり、ドイツでGⅠを勝った馬は北米や香港などのタイムが早い馬場でGⅠを勝つことが多いです。ノヴェリストは日本の近年の方針である「国内で実績を残せて、且つ海外で活躍できる馬作り」のために召喚されたのでしょう。さて、ではウムブルフの話に戻ります。年末の中山2000m未勝利戦を勝って1番人気で望んだ京成杯で5着に敗れ、続く山吹賞では6着に完敗しています。正直山吹賞で6着になるような馬は買えません。ここはクラシックですし、今年はメンバーのレベルが一際高いです。ディープ産駒の素質馬というだけで買うのは無理があります

 

 

8番はミッキーロケット。

前走スプリングSで2番人気になっていた素質馬です。キングカメハメハ×ピヴォータルという配合は日本現代競馬に最高にマッチしていると思います。ですがここまでの実績は今ひとつ。キンカメの成長力を考えると、まだ本格化していないのかもしれません。負けた相手がアドマイヤダイオウ・ナムラシングン・マウントロブソンと強力なため仕方なかった面もあるでしょうが、今回はその全てが出走しています。現時点での実力差がある以上、戴冠は遠いでしょう。しかし複勝圏となると話は別で、ギリギリ3着になら入ってもいい能力は有ると思います。もちろん、限りなく低い可能性ではありますが。

 

 

9番のナムラシングンはすでに何度か名前が登場していますね。

2歳の年末の500万下(阪神芝2000m)でサトノダイヤモンドに次ぐ2番人気に評価され、3着。そのときの1~4着がサトノクイーンズベストナムラ、マイネルハニーと素晴らしいメンツで、いかにレースレベルが高かったか分かります。続く京成杯は8着に負けましたが、つばき賞でミッキーロケットを破り、若葉Sではアドマイヤダイオウと大接戦を演じるなどその能力の高さは証明済み。これまで1番人気になったのがデビュー2戦目の未勝利のみとかなり軽視されてきましたので、今後穴として追いかけ続けるのは面白いと思います。今回は複勝止まりで。

 

 

10番に入ったのは1勝馬トーアライジン

確実に切りですが、なんとなく応援したくなってしまう馬です。ここまで6戦1勝。前々走の未勝利で初勝利を挙げ、前走毎日杯で重賞に初挑戦し10頭中9着。新馬と次の未勝利は芝でしたが、以降3戦はなんとダートで走り、勝った未勝利もダートこの戦績で毎日杯に向かったのはすごいですが、皐月賞にこうして出走できているのだから頭が下がります。血統はさらに謎で、デュランダルは芝の短距離馬として名を馳せた馬でとてもダートを走れるタイプではありませんでした。母父ミシルに至ってはそもそも勝率自体悪かったのですが、一応去年のチャンピオンズカップを制したサンビスタブルードメアサイアーにあたります。どう考えても活躍し無さそうなんだけど、でもなんかいつかどこかでやってくれそうな雰囲気を持つ面白い馬です。筆者は個人的に追っかけようかなと思います。今回はもちろん切りで。

 

 お待たせしました11番はサトノダイヤモンドです。

いまのところ1番人気みたいですが、どうなんでしょうね……。ここまで3戦3勝。レース数が少ないことは決して悪いことではありませんが、経験が少ない、強い相手と走っていないというのは予想する側としては困りものです。とはいえ前走のきさらぎ賞重賞でのパフォーマンスとしては最高級のものでした。スタートから抑えて後方に。ペースが上がるのに合わせてムチを入れずとも先団に取り付いていって、直線で手綱を軽く押しただけで突き抜けて圧勝。見るからに重そうな馬場状態の中見せたラスト1ハロンの末脚はまさにバケモノでした。父に似て不良馬場でも苦にせずちゃんと足を伸ばせるタイプだと思います。それと賢いですね。きさらぎ賞は勝ちっぷりもすごかったですが、レース運びの上手さも際立っていました。3歳の春にこれだけスムーズに走ることができる馬は少ないと思います。父はディープインパクト。母はアルゼンチンのG1馬オープンで、血統的に非常にポテンシャルが高いです。母の母父は『アルゼンチンのサンデーサイレンス』ことサザンヘイローで、サトノダイヤモンドヘイローの3×4クロスを持っていることになりますね。これは血統用語で『奇跡の血量』と言われるもので、競走能力が最も産駒に伝わるのだそうです。肝心の着予想ですが、勝つ可能性よりも複勝止まりな可能性のほうが高そうだなと感じました。マカヒキの方が強そう(小並感)

 

 

 12番リスペクトアース

1勝馬ですがその勝ったレースでマウントロブソンを破っています。とは言え新馬戦での出来事で、あまり当てにならないですね。その後は3連敗していますが、特に前走は見るところがなく勝ち馬から1.8秒も遅れてしまいました。流石にこの大舞台で好走するのは厳しいでしょう。父マンハッタンカフェは短距離から長距離までこなす産駒を輩出しているオールマイティ。母父ストリートクライドバイワールドカップやスティーヴン・フォスターHを勝った馬ですが、産駒にはオーストラリアの活躍馬も多く芝でも良績をあげています。産駒の活躍傾向から見ると確実に日本に合うはずなので、今後ブルードメアとして日本で栄えていくのではないかと密かに期待しています。リスペクトアークに関しては今回は来ません。

 

 

13番はプロフェット

もしかしたら一番謎が深い馬かもしれません。皐月賞と同じコースの重賞・京成杯を勝っていますが、その後はまったく出走せずぶっつけでここに臨んできました。萩ステークスでブラックスピネルの5着、札幌2歳Sアドマイヤエイカンの2着などイマイチパッとしない成績だっただけに、京成杯の勝利は大きかったですね。4.5番手の好位から34.6の脚でまとめたレースは素晴らしいの一言につきます。が、なにぶん間隔が空きましたのでレース感が鈍っているのではないかと思います。前にこのローテで皐月賞に臨んだのはエイシンフラッシュでしたが、その時は11番人気で3着。……不気味ですね。しかし今回はそのイメージから多少人気するのではないでしょうか。実力的には穴候補だと思います。

 

 

14番ロードクエスト

早くから素質を高く評価されていた馬で、新潟2歳Sの勝ちっぷりが競馬ファンの間で大ウケだったようです。ホープフルSではハートレーの2着。スプリングSマウントロブソンの3着。レースぶりは悪く無いのですが、そもそも中山に向いていない脚質なのかなと思いました。直線半ばまでは良い脚で追い込んできていたのに、坂で急に失速し、そのままエンジンを掛けきることが出来ずにゴール……。今回も同じような距離、展開になると思われるので、陣営やジョッキーが中山の坂への対策を練ってこないと戴冠は厳しいでしょう。複勝圏内に入る確率は高いと思います。この馬は血統が渋く、父マツリダゴッホに母はマツリダワルツという馬主の想いを感じる血統。生産者も様似堀牧場という非社台系で好感が持てます。どんな牧場なのかと思ったら、なんと1981年の二冠馬カツトップエースを生産した牧場だったみたいです。古き良き牧場からロードクエストのような現代のトップホースが生まれるのは感慨深いですね。ちなみに鞍上の池添謙一ジョッキーは最近好成績なため、今回もかなり頼れると思います。池添ジョッキーの追い込みは神懸かり的上手さがありますからね。

 

 

15番枠に入ったのはエアスピネル

この辺りから外枠になってきました。皐月賞のコースは最初のコーナーがスタート位置から近いのでかなり苦しいレースを強いられる事になると思います。そんな中でこのエアスピネルは幸いにしてあまり枠の不利を受けない脚質です。ここまで4戦2勝。その全てのレースで差しを披露していますから、おそらく今回も差しでくるでしょう。それならば外枠でもギリギリなんとかなります。鞍上も頼もしいですね。武豊ジョッキーは一時期まったくOPで勝てませんでしたが、復活してキズナでダービーを制覇。ペリエジョッキーが先日レーシングポスト誌でのインタビューで「世界で最も上手い5人のジョッキー」を挙げた際にはデットーリJやファロンJと並んで武豊Jの名前を挙げ、『彼は頭の中に時計を持っている。ユタカが今日本でリーディングにいないのはおかしい』と大絶賛。これまでに皐月賞を3度勝っているため、レースを知り尽くしていると言っても過言ではないでしょう。血統的にはただの優等生です。これで走らないハズがないというくらいのガチガチ配合。父も母も日本のクラシックホースですから、そりゃクラシックに強いですよね。

 

 

16番はリオンディーズ

昨年の2歳王者にして2016年クラシック3強の一角・リオンディーズくんです。父キングカメハメハ。母シーザリオ。まさに約束された勝利の配合ですね。エアメサイアを破ってオークスを勝利したシーザリオ……あっ(上を見つつ)。朝日杯で見せたレースは完璧で、兄エピファネイアに通ずる末脚を見せてくれました。しかし弥生賞では幼い面を見せてしまいマカヒキに足元を救われる結果に。レース後アンカツさんが『2頭に実力差はない』と言い切っていましたが、少なくとも弥生賞の時点ではマカヒキのほうが競走馬として完成されていたのではないかなと思っています。ルメールジョッキーはサトノを選びましたから、今度戦うマカヒキはまったく別の馬。しかしどちらかに有利になったかというと、そういうわけでもありません。ただひとつ勝敗に関わる有利不利が有るとするなら枠順でしょうか。皐月賞のコースで16番枠は流石に不利です。マカヒキが3番枠という内の位置にいることを考えるとなおさらですね。後はデムーロジョッキーの腕次第だと思います。幸い武豊ジョッキーが隣りにいますから、今回は好走が期待できるのではないでしょうか。

 

 

17番はアドマイヤモラール

あまりにも書くことがありません。京成杯の4着は評価してもいいと思いますが、そもそも京成杯勝ち馬のプロフェットですら勝負になるかならないかのレベルなのに4着の馬が来るはずないんですよね……。さらに血統を見ると父キンシャサノキセキ母父ニホンピロウイナーって、あのさぁ……。NHKマイルC行って、どうぞ。

 

 

大外18番はディーマジェスティ

巷で密かに人気を集めているらしい隠れたディープ産駒です。母父がブライアンズタイムですでに走りそうな気配が漂ってきてますね。筆者のホープフルSでの本命だったのですが回避してしまってしょんぼり。もし出走していたらとんでもないレースレベルになっていましたね。中距離でのレースが上手く、直線が長くても長く続く脚で追い込んでくる根性があります。前走共同通信杯はメンバーのレベルが高く、レースも先に抜けだしたイモータルが勝つところを馬群を縫って上がってきたディーマジェスティがもうひと伸びして勝利と、かなり破天荒な勝ち方でした。実力は3強に迫る勢いで、勝ってもおかしくないと思っていました。が、大外枠ではちょっと難しいです。先程も説明したように中山2000は外がめちゃくちゃ不利です。もし内枠なら絶対おすすめの1頭だったのですが……。それでも複勝圏に来る確率は高いと思います。後ろから追い込んでこれますからね。

 

 

いや~ここまで書くのに2日かかってしまいましたね……。お待ちいただいた方には本当に申し訳ないです……。

今回は私も楽しみにしていた皐月賞ということで大ボリュームでお届けいたしました。まあ予想なんて飾りですから、ああこんな馬たちだったのか、と思っていただければそれで筆者は満足であります。

蛇足予想では

 

◎ マカヒキ

◯ サトノダイヤモンド

▲ リオンディーズ

△ ディーマジェスティ

△ マウントロブソン

△ ロードクエスト

× エアスピネル

 

です。

ガチガチなんだよなあ。それだけ競馬ファンの見る目が確かだということですね。

 

 

では電子漂民の皆さん。またいつか!