オペラオー流徒然草

競馬のことや最近気になっているゲーム・ラノベ・マンガ・アニメについて徒然なるままに。

電子漂民はマイルチャンピオンシップの展望を考えるか?

いやあマリアライトは強敵でしたね………。

 

お久しぶりです電子漂民の皆さん!

秋のGⅠは全部予想するよ!」と言っていたにも関わらず、前回の記事が秋華賞とはどういうことなのでしょうか。公約違反かな?

さて今回はマイルの頂上決戦・マイルチャンピオンシップの予想をしていきたいと思います。

 

マイルチャンピオンシップは1984年にグレード制導入とともに創設されたG1で、文字通りマイル路線の最終目標としての役割を持っていました。

記念すべき第一回の勝ち馬はニホンピロウイナー。日本競馬史に燦然と輝く名馬が第一回、第二回の連覇を成し遂げ、このレースの価値を不動のものに押し上げました。

その後もタイキシャトルダイタクヘリオスデュランダルダイワメジャーという名馬が連覇を達成しています。

そんな名馬たちの中でもひときわ異彩を放っているのが変態アグネスデジタルです。1,32,6の勝ちタイムは当時としてはぶっ飛んでいますし、このレコード決着の中を大外から差しきって勝っているあたり変態度が高いですね。

そして今年も、変態競馬史に名を刻むマイルの王が決まります。

ではとりあえず出馬表をドーン!

 

1枠1番 ヴァンセンヌ     牡6 川田将雅

1枠2番 ケイアイエレガント  牝6 吉田豊

2枠3番 レッツゴードンキ   牝3 戸崎圭太

2枠4番 ダイワマッジョーレ  牡6 武豊

3枠5番 イスラボニータ    牡4 蛯名正義

3枠6番 アルマワイオリ    牡3 勝浦正樹

4枠7番 アルビアーノ     牝3 柴山雄一

4枠8番 サトノアラジン    牡4 C.ルメール

5枠9番 レッドアリオン    牡5 川須栄彦

5枠10番 フィエロ       牡6 M.デムーロ

6枠11番 カレンブラックヒル  牡6 秋山真一郎

6枠12番 レッドリヴェール   牝4 A.アッゼニ

7枠13番 リアルインパクト   牡7 H.ボウマン

7枠14番 トーセンスターダム  牡4 武幸四郎

7枠15番 ダノンシャーク    牡7 岩田康誠

8枠16番 モーリス       牡4 R.ムーア

8枠17番 ロゴタイプ      牡5 浜中俊

8枠18番 クラリティスカイ   牡3 横山典弘

 

私がこの出馬表を見てまず思ったことは、これ予想とか無理だわ()です。

まあ私予想家じゃありませんし……(震え声)。

今日も今日とて徒然と各馬についてコメントしたいと思います。

先に結論から言わせていただくと、今回のマイルCSライアンミルコクリストフになると思います。

理由は後述。

では各馬コメントへゴー。

 

1枠1番を引いたのは春に東京新聞杯を勝ったヴァンセンヌ京王杯SC2着安田2着の実績がありますが前走の天皇賞シンガリ負けしています。とはいえ京都に強いディープインパクト産駒で母親はあのスプリント女王フラワーパーク。母父は初代マイルCS優勝馬にして連覇もしているニホンピロウイナーと来れば、これはもう勝ったわ(血統的な意味で)。しかし血統だけで測れないのが競馬の難しいところです。前々走毎日王冠で横山ジョッキーが試した先行策2戦続けて失策。今回は元の差し競馬に戻るだろうという時に差し馬不利の最内を引いてしまいました。調教も特に目立ったところはなく、今回は見送ったほうが良いかもしれません。

 

2番枠を引いたのはVマイルあわやの2着に残ったケイアイエレガント。その次の安田記念でも厳しいペースの中残って5着に入っています。この馬の特徴は何と言っても低人気での激走です。馬体重が減っていようが、相手が格上だろうが、ノーマークなら前で残る安田記念では多少マークされていましたが、今回は府中牝馬ステークス9着からの参戦。ノーマークで逃げ切りという可能性は大いにあります。さらに内枠の2番枠ですから、スタートダッシュが決まればもうこっちのものでしょう。オススメの穴候補です。父のキングカメハメハは1400~1800mでかなりの良績を挙げており、右回り巧者も多いです。しかし産駒には坂に強い馬が多く、この馬もどちらかと言うと坂が有る方がうまく立ち回れるタイプではあります。もっとも京都牝馬ステークスマイルCSと同じコース)を勝っているのであまり心配はいらない気はします

 

3番にはレッツゴードンキが入りました。またしてもキングカメハメハ産駒ですが、こちらは母父がマーベラスサンデーと和風。春の桜花賞で見せた末脚は眼を見張るものがありましたが、今回は流石に他が強すぎます。秋華賞思ったほど残れなかったのも痛いですね。本質的にマイラーであるとは思いますが、調教を見ていてもまだ一皮むけていない感じがしますし、今回は見送っていいと思います。

 

4番のダイワマッジョーレは近走人気を裏切り続けていますね。このレースはダイワメジャーに注目するのが良いと個人的に思っているのですが、それにしたってこの成績では物足りませんスワンステークスの5着をどう捉えるかによって、人によって馬券に絡ませるかどうかが変わってくると思います。個人的には今回どころかもう来ないのではないかと疑っているのですが……。逆にこの馬を馬券に絡めるつもりなら今回が最後だと思います。マッジョーレが好きな方はこの機会に是非。

 

5番イスラボニータ天皇賞秋3着からこちらに回ってきた実績馬。3歳時にはこのレースと相性のいい皐月賞を制しており、実力は申し分ありません。しかし明らかに使い過ぎで、疲れが心配です。毎日王冠天皇賞秋ともに決して楽なレースはしていませんから、ここへきて疲れで足が止まってもおかしくはありません。何よりマズイのが追い切り。抜群の時計をマークしたのはいいのですが、なんと6Fも追っていたのです。ただでさえ使い詰めているのに、とどめを刺す追い切り。この追い切りの時計の判断が鍵となるでしょう。私が見た限りでは、調教の様子自体は素晴らしいです。完全に仕上げてきたな、という感じで非常に好感触でした。怪我さえしなければイイのですが……。父フジキセキは言わずと知れたマイラー種牡馬。更に母父のコジーンスピードにあふれるマイラー種牡馬と、典型的なマイル血統で構成されています。この大舞台でマイラーの素質を開花させる可能性は十分に有ると見ていいでしょう。

 

6番枠に入ったのは最低人気の3歳馬アルマワイオリ。重賞未勝利ですが、朝日杯クラリティスカイに先着しダノンプラチナの2着に入った実績があります。しかし逆に言うとそれくらいしか見るところがありません。前走休み明けの富士ステークスは直線に入ってズルズルと後退していくだけのレースでしたし、調教の動きも平凡で、正直逆転の可能性は無いと思います。

 

7番枠に入ったのは充実の3歳牝馬アルビアーノ関東オークスで4着に負けた際はち~ん(笑)とか言われていましたが、前走スワンステークスは強敵揃いの中見事に勝利収めました。特に京都巧者のフィエロ0.2差つけたのが大きいですね。京成杯AHで先行策が通じないと悟って差しに脚質転換したのが功を奏したといえるでしょう。そんな実力馬の一角を担うアルビアーノですが、父はアメリカで併用されているハーランズホリデイ。母父はアメリカリーディングを取ったことも有るストームキャット。そう、完全にアメリカの馬なのです。父も母父もアメリカの馬なので、当然ダートで実績を上げてきた馬たちです。その仔が日本の芝のG1で人気の一角を占めているのですから、血統は本当に面白いです。調教は出走メンバーの中でもトップクラスに良い出来で、このレースにピッタリ照準を合わせていたことが伺えます。軸にするのもアリなレベルですね。

 

8番枠サトノアラジンはG1に見放された馬主を救うために現れた救世主だとかなんとか。近走の成績がいいので忘れがちですが、重賞未勝利です。この馬のネタ、というか1番のネックは馬主のツキがないことでしょう。もうこればっかりはどうしようもないといいますか、サトノクラウンでG1取れないんだからもう……。この馬も今回が1番のチャンスですから、ここで取ってもらいたいところです。一応血統的には父ディープ母父ストームキャットとかなり京都巧者マイル巧者な組み合わせ。そして鞍上のルメール今季重賞8勝と大暴れしていますから、勝つための体制は万全というところ。ちなみに調教はそこそこの出来。まあ強く追っていませんでしたし、レース前に疲れを溜めないという部分では良い判断だったかもしれません。

 

9番枠レッドアリオン。夏に関屋記念を制しています。が、前走京成杯AHでは16着シンガリ負け。流石に負けすぎでしょう。父のアグネスタキオンはかなり距離の融通が効く馬ですが、マイルから中距離あたりがベストと言われています。レッドアリオンも他の産駒の例に漏れずマイラーなのですが、かなりムラっけが有る様子。春に今回と同じコースで連勝していることから、コース適性が高いのは明らかなのですが、どうやらこの馬が走るのはもっと他の条件が揃わないといけないような気がします。調教の動きは結構悪かったです。でもあんまり気にしなくていいかも?この馬は調教とレースは別物だと思います。なんか怖いので穴党の人は紐にどうぞ。

 

10番枠フィエロ昨年のこのレースの2着馬です。これまで何度かG1で人気になっていますが、なんと脅威の重賞勝ち鞍ゼロ。なにやら今回の人気馬はこういうの多いですな……。しかしその実力は非常に高く、その上京都のマイルはめっぽう強いという地の利付き。正直ここで買わないと次に買えるのがマイラーズカップになってしまうので、ぜひここは抑えておきたいところです。父は言わずと知れた京都巧者排出マシーンディープインパクト。そこに母父のデインヒルがスピードよりに補強しているような血統構成となっています。とにかく京都のマイルに強いので、今回はかなり勝機があると踏んでいます。オススメの1頭です。

 

11番枠に入ったのは微妙な位置でレースを終えることに定評があるカレンブラックヒル。どうせ今回も7.8着とかに入ってお茶を濁すので割愛します。

 

お次は12番枠、前走派手に負けたレッドリヴェール。正直前走よりもクイーンステークスで2着に敗れたことの方が大問題だと思います。全盛期はハープスターに勝つほどだった長く持続する脚はすっかり鳴りを潜め、短い直線で前残りするか、長い直線で懸命に後ろから足を伸ばすかというレースが続いています。今回は流石に切れる脚がないと話にならないので見送りです。

 

13番枠はオーストラリアで英雄になったリアルインパクト。日本の芝が合わないのか、オーストラリアのレベルが低いのか、帰国後はこれといった成績を収めていませんが、今回はオーストラリアの名手を乗せての出走。若しかしたらオーストラリアでの記憶が蘇って激走、なんてことがあるかもしれない。ちなみに父はディープインパクトなので潜在的に京都巧者な可能性はありますし、メドウレイクはスプリントよりの種牡馬でスピードも豊富です。一発の怖さはなかなかのものがあります。

 

 

14番トーセンスターダム。今回の変態枠の馬です。この馬のどこが変態かというと、その距離適性です。1800mのレースで5戦4勝他の勝ち鞍は2000mが一回だけ。それなのにこの馬はなぜかマイル以下の距離を試していなかったのです。つまり今回が初めてのマイル戦というこです。距離が伸びて負けていたんだから、普通に考えれば短くなれば勝つはずです。京都はこの馬の得意な舞台ですしぜひここでタイトルを取って自身の不評を取り去ってもらいたいものです。

 

15番に入ったのは昨年の覇者ダノンシャーク近走が振るわなかったため人気を落としていますが、みなさんはおわかりでしょうか。そう、このサメ、人気が落ちると来るのです。そういう捻くれた奴なんです。負け続けていると言っても前走毎日王冠スローの中を直線で4着まで追い込んで来ましたし、決して悲観する内容ではありません。何よりこの馬の真価は京都のマイルで発揮されますから、京都以外で走っていた今年の戦績なんて正直どうでもいいです。調教もピリッとして反応のいいところを見せていましたし、連覇の可能性はかなり高いと思います。不安要素は春以降G1でいいところがない鞍上の岩田康誠騎手。連敗ムードがなんとなく怖いです。

 

16番は春のマイル王モーリス連勝に次ぐ連勝でマイル王の座を勝ち取った同馬ですが、調整が間に合わなかったのかぶっつけでの参戦になってしまいました。流石にぶっつけは調整が追いついていないことを疑わざるを得ません。まだ若い馬ですし、来年以降のことを厩舎が考えているとしたら、今回は目一杯の仕上げではない可能性もあります。それとこの馬、京都にあんまり向いていません。というのも、坂がある中山と府中で連勝を重ねており、京都の白百合ステークスなどでは負けているのです。坂がきつい中山で33.0の脚を繰り出したのは確かにすごいですが、坂がない京都でも33.0の脚しか使えないのではお話になりません。おそらく今回は外枠を活かした差し戦法を取ると思いますが、京都でどれだけの足を使えるか未知数という点で非常に危うい人気馬だと思います。父のスクリーンヒーロージャパンカップの勝ち馬で、どちらかと言うと長距離向きのレースをする馬でした。力のいる馬場でこそ真価を発揮する血統だと思います。

 

17番皐月賞ロゴタイプ。いつぞやの栄光は見る影もなく……なったかとおもいきや、前走の富士ステークス1年以上ぶりの中山以外での3着となり、更に高速決着にも対応して見せました。今回は言うまでもなく超高速馬場。前走からの上積みがあれば、2年半振りの戴冠も夢ではありません。父のローエングリンはG2 でよく大逃げをかまして圧勝していた馬ですが、実はフランスでG1二着という実績があります。フランスの競馬場には坂がなく、広く長い直線のコースをひたすら逃げての2着でした。今回の舞台・京都も平坦な直線。前につければ父のように奇跡を起こせるかもしれません。

 

最後の18番は3歳マイル王クラリティスカイ。まさか秋までにここまで人気を落とすとは思いませんでした。NHKマイルカップの勝利が名手横山典弘の手によるものだったとするならば、今回も何かをやってくるのは確実でしょう。前走の負けは明らかにノリのお得意”ヤラズ”が発動していましたし、この死んだふりを真に受けて切るのは早計な気がします。調教も6Fガッツリ追ってラストを12秒台でまとめていますから、侮れません。クロフネ×スペシャルウィークという配合も、なんだか不気味な感じです。マイルでも来そうだし、2400でも来そう。京都でも来そうだし、府中でも来そう。うーん。勇気ある穴党の方は買ってみてはいかがでしょうか。

 

 

 

さて、紹介はこれで終わりますが、はじめに言ったミルコ対ライアン対クリストフになる、の理由をここで簡単に説明したいと思います。

まず、今回のレースは有力馬が多くいる混戦状態です。これは予想する側としては非常に難しく、またそれは同時にジョッキーや調教師からしても難しい状況であるということです。さらに今回は先行馬にも差し馬にも強い馬がいて、ペースが不安定になることが予想されます。そのうえ枠の内にも外にも有力馬がいるものですから、ジョッキーとしても”的”が絞れないハズです。つまり、ジョッキー同士で牽制しあって前残りしたり、逆にお互い譲らずに前が潰れるという最悪の事態も考えられます。そこで注目したいのが外国人ジョッキーなのです。外国人ジョッキーたちは自らペースを判断し、創りだすレースを得意としています。こういうジョッキー同士の戦いになった時に真っ先に最適解を導き出すことが多いのです。そういった意味で、外国人ジョッキー同士の争い。そのなかでも実力が高く馬の質も高いミルコ・デムーロクリストフ・ルメールライアン・ムーアの三人の戦いだと言ったのです。

 

まああくまで私の推測なので、実際にレースが終わったら全く普通に流れていく可能性もありますけどね。

 

 

では今回はこの辺で、電子漂民の皆様、又の機会にお会いしましょう!